日本では派遣がひとつの働き方として認知されています。この派遣という働き方は日本だけではありません。世界でも一般的な働き方です。が、やはり法規制であったり捉え方であったり同じ派遣と言えど、がらりと変わっている国もあります。
世界の状況
世界の状況をみると、労働者派遣にたいして様々な規制が実施されています。ヨーロッパでは最近ではほぼEC指令という規制がかけられています。これは労働時間であったり、休憩時間であったりのルールをEU連合が定めたものです。一方でアメリカでは労働者派遣に対する特別な規制やルールと行ったものが定められていません。契約自由の自由が基本となっている、このようなアメリカを典型とする外部の労働市場での役割を重視している国や厳格なルールで動いているEU諸国、そして日本では長期的なキャリヤ形成を目的とした派遣法への動きなど様々な違いがあります。
先に述べたようにアメリカは自由契約です。解雇を原則として禁止していなません。派遣労働者の法的地位は他の労働者と同じであるという事です。その一方でEU諸国はじめ日本では解雇が規制されています。良し悪しを簡単に測ることは簡単ではないですが、規制している国では、労働力の需給調整にルールを置いているという国のスタンスが見えてきます。そのスタンスを取っている国と日本を比較する事は大変な意味があるのです。
最初に雇用契約を結ぶことに対し、なんらかの規制がされている国(イタリアドイツフランス)雇用契約での内容に派遣会社から対して労働者側に自由が効かせられる事に対する反復継続をしている国(イギリスオランダ)こうした国々との日本の比較することも大変な意味があります。オランダとドイツでは伝統的に解雇を禁止しています。すなわち内部の労働市場と外部の労働市場で大きなズレが生じやすい、この現象は日本の労働市場と非常に似ています。このような遠い国で同じ事現象が起こっていることはとても比較する事に意味があるのではないでしょうか。また日本の労働派遣法はドイツ法を真似てつくられたという歴史もあります。
日本のこれからの派遣
現在日本の派遣の状況は大きく変わってきています。経済もアベノミクスで良くなったと言われていますが、日本で下の経済層といわれる派遣労働者には正直、恩恵を感じていない人が多いでしょう。そして2016年派遣法はがらりと変わりました。派遣労働者にとってやさしくなったのではあるのでしょうがまだそれも実感できていません。派遣労働者の地位をあげるには諸外国の派遣へ取り組み方についてメリットデメリットを比較し派遣法に取り込む必要があるのでしょう。